税制改正大綱 配偶者居住権(1)

2018年12月20日 カテゴリ: 相続

平成30年7月6日に「民法及び家事事件手続法の一部を改正する法律」と「法務局における遺言書の保管等に関する法律」が成立し、同年7月13日に公布されました。   

 今回の改正内容は下記。

  1. 配偶者の居住権を保護するための方策
  2. 遺産分割に関する見直し
  3. 遺言制度に関する見直し
  4. 遺留分制度に関する見直し
  5. 相続の効力に関する見直し
  6. 相続人以外の貢献を考慮するための方策

施行期日は、内容により決められており、上記(1)の場合は、「公布の日から2年を超えない範囲で政令で定める日」となっています。

つまり、平成30年7月13日の公布の日から2年なので、平成32年7月13日までの間に施行されるということになります。

さて、今回の税制改正大綱にて「配偶者居住権」の評価方法が記されました。

評価方法のお話の前に、今回は、そもそも「配偶者居住権」とは何かを軽くご説明します。

「配偶者居住権」は2つあります。

<配偶者居住権 新民法1028条~1036条>

今までは、配偶者が居住建物を取得すると、それだけで法定相続分を超えてしまい、現預金を相続することが出来ず、その後の生活に不安が生じるというケースがありました。

そこで、配偶者の居住建物を、居住する権利である「配偶者居住権」と、その権利をの制約を受ける「所有権」とに分離して、配偶者が「配偶者居住権」を相続することで、他の現預金の相続を可能にするため今回の改正がありました。

「配偶者居住権」は登記をすることができます。

配偶者は、居住用建物の所有者に「配偶者居住権」の設定登記の手続きをするように請求できます。

<配偶者短期居住権 新民法1037条~1041条>

今までは、配偶者が被相続人から無償で居住していた場合(使用貸借)は、遺産分割協議の成立までの間は住み続けることができるという判例の取り扱いが確立されています。

しかし、このケースだと、この居住用建物が第三者に遺贈されていた場合は、配偶者は相続発生日より居住権を失ってしまう。

そのため、民法改正により、配偶者は最低でも6ヶ月は住み続ける事が出来る制度が創設されました。